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2017

「ソロハラ」とは何か 〜悪意なき結婚圧力で日本は本当に救われるのか?〜

CATEGORY生活
no wedding


「ソロハラ」という言葉があるらしい。

要は、結婚をしていない独身者に対するハラスメントのこと。

職場におけるパワーハラスメント(パワハラ)や、妊娠・出産・育児に関するマタニティハラスメント(マタハラ)は有名ですが、ソロハラという言葉はまだまだ日本に浸透していない感があります。

そんなわけで今回は「ソロハラ」のお話。


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結婚の押し付けはハラスメントになる時代

はてな女性


「なんで結婚しないの?」「結婚して子どもを育ててこそ一人前」「結婚はいいものだよ」

ーー昔から言われてきたこれらの言葉。


"厄介なのは彼らが善意で結婚を押し付けていること" だとするのが、東洋経済の記事です。

記事を書いているのは「ソロ男プロジェクト・リーダー(独身研究家)」という方なのですが、東洋経済もなかなかオツな人物をぶっこんできますな。

(たまにこういう隠し玉をチラ見せしてくるところが好きですよ、東洋経済オンライン)



そしてこの「悪意なき善意」を "結婚教" と名付けるネーミングセンスね。

記事の一部をちょっと引用してみましょう。


■ 「結婚教」に入信しないと、途端に異分子扱い


何度説得しても「結婚しない」、つまり「入信しない」ことがわかると、この勧誘者は途端にその人間を異分子扱いします。 (中略)

そっとしておいてくれるどころか、「結婚しないあの人には何か問題がある」というレッテルを貼り、陰での偏見を助長し、あまつさえ攻撃するようになってしまうこともあります。

これは、集団の中のハミダシ者を異分子扱いして、いじめの対象にする心理と変わりません。

「多様性を認めよう」と言いながら、相変わらず標準性・統一性を強く求め、「結婚すべき」という自分たちの信じる価値観を、一方的に絶対的正義として押し付けてしまうこと。

これが、表面上善意として行われていることに、ソロハラの本質的な脅威があります。


出典:「独身を追い詰める「悪意なき結婚圧力」の正体」東洋経済オンライン



うん、これわかる。


私個人はもともと「マイノリティ上等」のスタンスを取ってますし、海外にいる分さまざまなバックボーンを持った人たちに囲まれているのでそうでもないのですが、日本という海に囲まれた島国では、この手の問題はかなり切実なんじゃないかと想像します。

(以前から、日本の異様な婚活ブームに不気味なものを感じていた……ハタから見るとほんと異様ですよ、あれ)


それこそ生き方の多様性を無視して、「結婚教」に入信すれば皆が幸せになれる!と言わんばかりに。


中には、「ずっと未婚でいるよりはバツイチのほうがまともにみられるから」と、とりあえず結婚しておいて即離婚するような人もいます。

(適齢期ギリギリで結婚後、即離婚している芸能人はまさにこの手のタイプと思います)


なんかもう、はあ……( ゚д゚) って感じですね。



こういう言い方すると怒られちゃうかもしれませんが、地球規模で物事をみた際に、日本というのは一つの小さな村社会なんじゃないかと。

で、村独特の決まりがたくさんあって、「あいつは結婚教に入信しないから異端者じゃ〜」っていうね。

そのあたりが 島国の限界 なのかもしれないなぁ……と残念ながら感じてしまうわけです。


みんな不安なんでしょうね、同じ生き方をして、同じコミュニティに属していないと。

(私にはわかりません。すみません)



ちなみに、私が一時帰国の際に時間を割いてでも必ず会う友人たちは皆、「ナチュラルにリベラル」です。

人種や世代や社会的ステイタス関係なく付き合えたり、ゲイやバイの友人知人が普通にいたりする。

要は、固定観念というバリアがない。


彼らは帰国子女でもなければ留学経験もない、普通に純ドメスティックな環境で育ってきたにもかかわらず、ナチュラルにリベラルなんですよ。

だからこそ付き合いやすいし、日本におけるそのレアさをわかっている分、海外からわざわざ足を運んでまで会いたくなる。

いるんですよね、こういうタイプが、日本にも、少数ながら。





皆が「結婚教」に入信したがる理由

はてな女性


何はともあれ「ソロハラ」

やっと日本でもこういう話題がきちんと取り上げられるようになったか、というのが正直な感想です。

この手の言葉が定着することで問題を意識しやすくなる、という意味ではいいことだと思いますよ。


(その逆が「婚活」ですね。婚活という言葉が一人歩きした結果、苦しんでいる女性が大勢います。生みの親である白河桃子さん自体はけっこう好きなんですけどね。詳しくは「もうやめたい・・・婚活疲れの解消法・対処法はこれだ!」を参照のこと)



私個人は別段「独身至上主義」というわけではなく、結婚自体はいいものだと思いますよ。

互いが真に愛し合ってなされるものであるならば。


問題は、それ以外の要素が絡む場合が(特に日本では)多すぎるということ。

たとえば……


・周囲や社会の圧力で結婚しなきゃならない雰囲気がある

・未婚だと一人前として扱われにくい

・独身だと出世に響く

・親が孫を見せろとうるさい

・マウンティングの手段としての結婚(特に女性)

・その他、友人知人に遅れをとりたくない

etc……



「遅れをとりたくない」って、いったい誰と競争してるんですかね?(笑)

そもそも自分が幸せになるのに他人と競い合う必要があるんでしょうか。


日本も諸外国のように純粋に実力主義で出世できるようになれば、「独身だと出世に響く」なんて言ってられなくなると思いますよ。

女性も女性で「専業主婦が勝ち組」という意識を捨て、自力で稼ぐマインドは必要でしょう。

(男性の収入を当てにするしかないので結果、結婚出産しか生き延びる術がなくなってしまう)





幸せのテンプレという名の無限ループ

はてな女性


独身者が既婚者を放っておくのとは対照的に、既婚者が未婚者を放っておいてくれないのはなぜでしょうか。

「なんで結婚しないの?」から始まり、結婚したら今度は「子供は?」、1人目を産んだら「男の子と女の子両方いなくちゃね!」、そして2人産んだら今度は「やっぱ3人産んで一人前よね」……。


まさに無限ループ。


そして一姫二太郎になったところで彼らはようやくホッとするわけです。

(実際は、この後も「子どもの学校は?」「子どもの就職は?」「子どもの結婚は?」〜と延々と続くんですけどね)



私の学生時代の友人も、まさにこの無限ループにはまってしまった一人でした。

3人の子持ちの専業主婦、まさに一姫二太郎です(女の子1人、男の子2人の3人兄弟)。

昭和の時代から言い伝えられてきた幸せのテンプレを、まさに彼女はなぞってきたわけです。


だったらもっと幸せそうな顔をしてくれ!逆にこっちが気を使う!


……何度そう口から出そうになったかわかりません。

(そのあたりのことは「愚痴ばっか言ってると運気が下がっちゃうよってお話」で書いています)



彼女が自分の意思でその人生を選び取ったのなら何も文句はない。

その幸せを手放しで祝福できる。

でも、そのときの彼女は「世間から期待される生き方」をしようと無理しているように見えた。

私が聞きたかったのは、育児やママ友の愚痴ではない。



なぜかこの国では、「未婚者は負け犬」と言われるのと引き換えに、幸せな勝ち組とされる既婚者ほど人生における愚痴が山積みになっていく。

そして、この矛盾に気づかずにいれば、日本社会で信じられているマジョリティの中でいつまでも「勝ち組」として君臨できるのだ。

その内情がどうであれ、世間体という檻に守られながら。




ソロハラはすでに時代遅れ

はてな女性


昭和の時代は結婚して子どもを産むのが当たり前でした。

その生き方が幸せだと純粋に信じている人もいれば、善意で結婚を勧めてくる人もいる(中には自分と同じ世界に引きずり込もうとする?既婚者もいるかもしれない)。


「結婚育児の社会圧は必要だ」と本気で信じている者さえいます。

(少子化どころか、もう移民とかAIとかっていう段階に来てますってば)


そこに「生き方の多様性を考慮する」視点は微塵もありません。

なぜなら、彼らには比較対象がないから。

(海に囲まれた島国では)それが当たり前だと思って生きてきたから。



2014年には、都議会において塩村文夏議員に対する「結婚しないのか!」というヤジ騒動が問題となっています。

彼女が記者会見に選んだ場所は外国人記者クラブ(この戦略は良かったと個人的には思います)。


このニュースは CNN や BBC でも大きく取り上げられ、私はえらく恥ずかしい思いをしました。

(外国人の友人知人からは表立っては何も言われませんでしたが、「日本はまだそんなレベルなのか」と内心思われていたに違いない……)



2016年には、女性から男性に対するソロハラも起きています。

60代の既婚女性議員が、40代独身の男性市長に対して「未婚の市長とは議論できない。結婚を」と発言したそうです。



す、すごいですね……。

こんな発言アメリカでやったら即訴訟ものですよ……。


国を引っ張るはずの政治家でさえこの体たらくなのだから、市井の人々がソロハラに意識を向けられないのも無理ありません。

もうすぐ東京オリンピックだっていうのに何やってんですかね。



何度も言うように、結婚自体はいいものだと思いますよ。

ただし、それは社会圧や他人との競争や世間体を気にしてなされるべきものではない。

さらに言えば、「皆が強制的にしなければならないものでもない」



結婚したい人もいればしたくない人もいる。

それを互いに認めあえる社会になりましょうよ、ってだけの話です。

もう村社会独特の決まりごとに縛られるのはやめましょうよって話です。


一応、日本は腐ってもGDP3位の先進国なんだからさ。




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