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07
2016

日本人の「英語下手」は一生変わらない? 〜英語ができないと何がまずいのか〜

英会話


英語教育は、日本の教育改革の大きな柱だ。

東京オリンピックが開催される2020年以降、英語は小学校3年生から必修化する。

「自分で考え、表現する人間を育て」たい、ひいては日本の国力をグローバルスタンダードにまで底上げしたい、というわけである。


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そんな日本の国際化に警鐘を鳴らすのが、コラムニストの堀井憲一郎氏だ。

まずは、『現代ビジネス』に寄稿された記事の中から一部を抜粋してみよう。


そもそもずいぶん昔から「英語を読めても話せないのは問題ではないか」と指摘されながらも、その状態が変わってないということは、本気で変えるつもりがないということである。(中略)

日本で暮らしてるぶんには、日本語があるから大丈夫。誰も日本語を捨ててまで、英語を生活の中心に置きたいとは考えていない。

いま、自分が必要に駆られてないのなら、覚えようとはしない。そのどっちの比重を大きく取るのかというだけの話である。

日本では英語を話せなくてもトップに立てる。大金持ちになれる。有名にもなれる。

日本だけで鎖じたとしても、国内で成功すれば分限者になれる。


出典: 日本人の「英語下手」は教育を変えても変わらない。その単純な理由 現代ビジネス




確かに国内だけで閉じていたとしても、日本だけで十分成功できるし、日本語の高度な文献も十分手に入る。

後進国で英語が使われる背景には、「自国語が発達していない分、英語に頼るしかない」との背景がある。


一方で、当たり前だが日本語は日本でしか通用しない

ネットを使って日本語で何かを尋ねても1しか返ってこないが、英語で聞けば100は返ってくる。

この違いは大きい。情報量が圧倒的に違うのだ。



世界の共通言語が英語であるかぎり、英語が話せなければ海外の人たちと交流できない、どころかビジネスさえできない。

とはいえ、堀井氏によると、それは「国際派だけが抱いている危機感 」なのだという。

「時代や海外情勢が変わろうと、この国内に根深く巣くう 土俗的感情 が変わらないかぎりは、いつも同じこと」である、と。


長くなるので、ここでまた引用を挟みたい。


土着的な、ほとんど怨念とも言っていいような日本古来の強いおもいを無視すると、暴力的な空気によって必ず潰される。

歴史を見る限り、常にその繰り返しである。頭脳がいくら自分は正しいと主張しても、納得しない身体が従わなければ、どうしようもない。

だから国際派と国内派は常に対立しつつも、最終決着をつけない。

そのほうがいい。

もし決着をつけると、アジアの王たろうとして暴走するか(大東亜戦争を起こしました)、自閉するか(鎖国です)、そういう極端な国論しか抱けない。

片側が 論理 で、片側が 感情 だからである。


出典: 日本人の「英語下手」は教育を変えても変わらない。その単純な理由 現代ビジネス



「国際派=論理、国内派=感情」

なるほど、うまいこと言いますね。


人間であるかぎり、ときに感情が論理を上回ることがある。

その論理と感情のせめぎ合いが、イコール「英語問題」と言うわけだ。


「理屈じゃ英語が話せたほうがいいってわかってるよ、でも感情が拒否するんだからしょうがないじゃん!

ーーそう言われたら返す言葉がない。



日本の土着的思想は強固なので、このまま日本が移民社会に突入すれば、いずれイギリスのように国民投票でEU(つまりはグローバル化)を拒絶することにもなりかねない。


EU離脱の国民投票において、賛成派のイギリス人の多くが年配者だったというのは興味深い。

「移民はもういらない、単一国としての国力を取り戻すのだ!」というのが彼らの言い分だった。

一方、イギリスのEU離脱により、メイン投票者である高齢者層に対し、若者たちがキレた。


「16、17歳の声は聞いてもらえなかった。私たち自身より90歳の人の方が、私たちの残りの人生を決める力が強いなんて」

「なぜ、僕の将来は、二度と戻らないノスタルジーばかり追い求めて、実際に受け取っている福祉手当がわからないような世代に決められなきゃいけないんだ」

「USBの使い方もわからないような世代によって混沌がもたらされた(中略)もたらされる結果をほとんど見ることなく生涯を終えるのに」


と。

出典: 【EU離脱】高齢者に怒り、悲痛な声をあげる若者たち なぜ? BuzzFeed Japan



私は、このイギリスEU離脱問題が、 未来の日本の姿 に思えてならないのだ。

このイギリスのような問題が、近い将来、日本でも必ず起こるだろう。



それでもイギリスは、国民が英語を話す国だからまだいい。

自国が嫌なら他の英語圏で暮らせばいいのだから。


では、仮に日本が嫌になった人間がいたとして、でも語学がハンデとなってどこへも行けなかったとしたら??

これほど悲しいことはないではないか。



ここで私のケースを話すと、幸いにも、私は三度の飯より語学が好きだった。

勉強すればするほど面白いように英語力が伸びた。

バックパッカーとして世界中を回り、気づけば海外移住していた。


でも、これがもし英語じゃなくて、自分の苦手な 数学や物理 だったとしたら……?

「国際力をつけたいから数学や物理を勉強しなさい、これは国民の義務です」なんて言われたら、「いや、自分はいいよ」となっただろう。

「数学や物理ができる人間はいっぱいいるし、日本にいるかぎりは理数知識がなくてもやっていけるしね。いざとなりゃ計算機を使えばいいし」と。


まさに、英語から逃げている人たちの逆バージョンである。

語学=つまり自分にとっての数学や物理だと思えば、彼らの気持ちが痛いほどわかる。



なので、2020年以降に小学生をやっている方々は別として、やりたくない人は英語から逃げ続けたって構わないと思うのだ。

大人になってからの第二外国語習得は、はっきり言ってきつい。


苦手なものを無理にやる必要はないし、そろそろ Google さんあたりが精度の高い同時通訳ツールを開発してくれるだろう。

旅先や出張先でどうしても会話に困ったら、スマホやタブレットで通訳を呼び出す有人通訳サービスもある(これは非常に便利だ)。



それに、世界にはポーランドを始め、日本語を積極的に勉強している国が(多くはないが)ある。

ベトナムでは、小学校から日本語が第一外国語になるという。

英語の第一外国語化はさんざん言われてきたが、「日本語が」その国の第一外国語になるのは初の試みだ。



私の日本の知り合いで、不動産会社を経営している人間がいる。

彼がSNSで積極的にベトナム人と交流しているので「なぜか」と尋ねたところ、「あの国は日本語が第一外国語になるので、今から賃貸用の営業をかけている」とのこと。

こういうケースだってある。

英語をどうしてもどうしても避けたい人は、このように日本語を話す外国人限定で付き合うのもアリだろう。



逆に言うと、日本で語学ができる人はまだまだ優遇される余地がある。

その語学力を積極的に利用してしまうのも手だ。


たとえば、世の中には「ツアーコンダクター求人サイト」なるものが存在する。

資格取得から実務までをトレーナーが指導してくれ、国内業務、ひいては海外業務へとステップアップできるのだ。

新卒者だけでなく、キャリアチェンジの中高年(50代まで)を募集している。

なかなか魅力的なプログラムだと感心した。







また、翻訳の仕事を提供している翻訳者のメンバーズクラブのようなものもある。







日本は今後、多かれ少なかれ移民社会に突入していくことになる。

そのとき、日本人の行動がどのように二分化されるのか、海の外からじっと見守っていきたい。




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